なぜママになると家が片付かない?たくさんの家庭を見て気づいた「片付けが難しくなる理由」

「昔はそこまで片付けに困っていなかったのに、子どもが生まれてから家が片付かなくなった」
「もともと片付けは苦手だったけれど、子どもが生まれてからさらに手に負えなくなった」
片付けのサポートをしていると、そんなママにたくさん出会います。
ちなみに私は、完全に後者です(笑)。
昔から片付けは苦手で、服を300枚ほど持ち、収納用品を増やしては「どうして片付かないんだろう」と悩んでいました。
でも、そんな私自身の経験と、これまでたくさんのママの片付けをサポートしてきて感じることがあります。
それは、
子どもがいる家の片付けは、そもそも難易度が高い
ということ。
ママになったら急に片付けられない人になったわけでも、昔から苦手だから一生片付けられないわけでもありません。
家族が増え、暮らしが変われば、片付けも難しくなる。
では、なぜママになると家は片付けにくくなるのでしょうか。
①自分以外のモノが一気に増える
まず、単純に管理するモノの量が増えます。
子ども服、おもちゃ、絵本、園や学校用品、プリント、作品、習い事用品……。
しかも、子どものモノは入れ替わりがとても早いです。
去年着ていた服が今年は着られない。
あんなに遊んでいたおもちゃに突然見向きもしなくなる。
学年が変われば必要なモノも変わる。
つまり、子どもがいる家は単純にモノが多いだけではなく、
モノが入ってきたり、必要なくなったりするスピードがとても速い。
定期的に見直さなければ、増えていくのも当然なんですよね。
②自分一人では「いる・いらない」を決められない
自分のモノなら、
「もう着ないから手放そう」
と自分で決められます。
でも、家族のモノはそうはいきません。
「このおもちゃ、もう遊んでいないけど本人はどう思うかな?」
「この服、下の子がお下がりで着るかも」
「これは夫のモノだから勝手に捨てられない」
「この作品は残しておいた方がいいかな?」
家族が増えるほど、自分の判断だけでは手放せないモノも増えていきます。
独身時代は「自分が使うかどうか」だけで判断できたのに、家族ができると、そこに何人分もの「いる・いらない」が加わります。
これだけでも片付けの難易度はかなり上がります。
③ママは毎日、片付け以外でも判断することが多すぎる
そもそも片付けは、ただモノを移動させる作業ではありません。
「いる?いらない?」
「どこに置く?」
「取っておく?」
「売る?捨てる?誰かに譲る?」
小さな判断の連続です。
でもママは、それ以外にも毎日たくさんのことを考えています。
今日の夕飯はどうする?
明日の学校の持ち物は?
習い事は何時から?
あのプリント、いつまでだっけ?
そろそろ子どもの靴を買い替えないと。
仕事のこと、家事のこと、子どものこと。
一日中いろいろなことを考えたあとに、
「よし!今からこの引き出しの中身を全部出して、一つずついるか考えよう!」
……なかなかならないですよね(笑)。
片付ける時間がないだけではなく、
片付けのために判断する余力が残っていない。
そんなママも多いのだと思います。
④忙しいから「とりあえず」が増える
判断する余裕がないと、増えてくるのが、
「とりあえずここに置いておこう」
です。
学校からもらってきたプリント。
あとで見よう。
サイズアウトした子ども服。
時間があるときにまとめよう。
もらったモノ。
使うか分からないけれど、とりあえず取っておこう。
その場ではほんの数秒です。
でも、その「あとで」が積み重なると、家のあちこちにモノが溜まっていきます。
片付けのサポートをしていると、家の中にあるモノは、単なる「モノ」ではなく、
「まだしていない判断」の積み重ねでもある
と感じることがあります。
だから、いざ片付けようとすると疲れるんですよね。
今まで先送りしてきた判断を、一気にしなければならないからです。
⑤家族を優先して、自分のモノが後回しになる
子どもに必要なモノは用意する。
学校で必要なモノも準備する。
家族が毎日使う場所は、なんとか使いやすくする。
でも、自分のことはどうでしょうか。
何年も着ていない服。
昔使っていたバッグ。
前の仕事で使っていたモノ。
いつか整理しようと思っている書類。
片付けのサポートをしていると、家族のモノは一生懸命管理しているのに、自分のモノだけ何年も見直していないというママもいます。
子どもが生まれて暮らしは大きく変わった。
仕事や時間の使い方も変わった。
それなのに、自分の持ち物だけは昔のまま残っている。
そうすると当然、「今は使っていないモノ」が少しずつ増えていくんですよね…。
⑥「過去の自分」や「未来の自分」が捨てられない
そして、たくさんのママの片付けを見てきて感じるのが、
ママの片付けを難しくしているのは、モノの量や忙しさだけではない
ということです。
例えば、何年も着ていない服。
今の生活には合わないし、着る機会もない。
頭では「もういらない」と分かっている。
それでも、手放せません。
話を聞いていくと、
「仕事をしていた頃によく着ていた」
「昔はこういう服が好きだった」
「高かったし、すごく気に入っていた」
など、そのモノに思い出がくっついていることがあります。
モノを手放すことが、
その頃の自分まで手放してしまうように感じる。
だから捨てられないんですよね。
そして、残っているのは「過去の自分」だけではありません。
「痩せたら着る」
「時間ができたらまたやりたい」
「仕事に復帰したら使うかもしれない」
そんな、いつかなりたい未来の自分のためのモノもあります。
今の自分は使っていない。
でも、これを捨てたら「いつかそうなれるかもしれない自分」まで諦めるような気がする。
これも、手放しにくい理由のひとつなのだと思います。
子どものモノには「過去のわが子」がいる
そして、これは自分のモノだけではありません。
赤ちゃんの頃に着ていた小さな服。
ファーストシューズ。
お気に入りだったおもちゃ。
一生懸命描いた絵。
今はもう使わないと分かっていても、なかなか手放せないモノがあります。
それは、そのモノ自体が必要だからではなく、
そこに小さかった頃のわが子との思い出があるから。
この服を着ていた頃、こんなに小さかった。
このおもちゃで毎日遊んでいた。
こんな絵を描けるようになったんだな。
モノを手放したら、その頃の思い出までなくなってしまうような気がする。
だから、子どものモノの片付けも簡単ではありません。
ママの家には「いろんな時間のモノ」がある
こうして考えてみると、ママの家には、
今の自分のモノ。
昔の自分のモノ。
いつかなりたい自分のモノ。
今の子どものモノ。
小さかった頃の子どものモノ。
いろいろな時間のモノが、一緒に存在しています。
さらに夫のモノもあり、毎日のように新しいモノも家に入ってくる。
……そりゃ、片付けるの難しいですよね(笑)。
だから、
「どうして私は片付けられないんだろう」
「昔より家が散らかるようになった」
「何度片付けても、またモノが増える」
と悩んでいるなら、単純に自分の性格だけが原因だと思わなくてもいいのかもしれません。
家族が増え、暮らしが変われば、片付けの難易度も変わります。
「今の暮らし」を基準に、モノを選び直す
では、どうすればいいのでしょうか。
私が大切だと思っているのは、
「今の暮らし」を基準に、持っているモノをもう一度選び直すことです!
昔大好きだった服を残してもいい。
子どもの思い出の品を残してもいい。
いつかやりたい趣味の道具があってもいい。
片付けは、何でも捨てればいいわけではありません。
ただ、
「昔必要だったから」
「高かったから」
「まだ使えるから」
「いつか使うかもしれないから」
だけで持ち続けるのではなく、一度、
「今の私は、これを持っていたい?」
と考えて、しっかり向き合ってみましょう!
子どものモノなら、
「今のこの子に必要?」
と考えてみる。
暮らしはどんどん変わります。
子どもは成長する。
仕事も変わる。
自分の好きなモノも変わる。
時間の使い方も、大切にしたいことも変わっていきます。
だったら、持ち物だって変わるのは自然なことなんです!
昔の自分が選んだモノを手放すことは、昔の自分を否定することではありません。
「あの頃の私には必要だった」
「この頃のわが子との思い出は大切だった」
その気持ちはそのままでいいです。
そのうえで、
「でも、今の暮らしには必要?」
と考えてみましょう。
片付けは、ただモノを捨てる作業ではなく、
変わっていく自分や家族の暮らしに合わせて、持ち物を選び直していく作業
なのだと思います。
家族が増えて、昔より片付けが難しくなった今だからこそ。
昔の暮らしでもなく、「いつか」の暮らしでもなく、
今の自分と、今の家族にとって心地いい暮らし。
そこを基準に、家の中にあるモノをもう一度選び直してみてください。
きっと、「何を捨てればいい?」だけでは見えなかった答えが見つかると思います。

